京都府立植物園 第62回「つばき展」を見学

 3月25日と26日に、京都府立植物園で、第62回の「つばき展」が開催され、鑑賞に行ってまいりました。

 コロナもあり、しばらく行けなかったこともあり、3年ぶりの訪園でした。

 私はこの一年、少し時間ができて、椿名所めぐりを行い、また、関連本などもいろいろと読んだりしてきたので、展示も、これまでより身近に感じられました。

 京の銘椿を一堂に見ることができる格好の機会である「つばき展」をご紹介します。

1 大徳寺総見院

 秀吉ゆかりの胡蝶侘助ですが、今年、総見院を何回か訪れましたが花は咲いておらず、つばき展でようやく花を見ることができました。

大徳寺三玄院、龍翔寺、高桐院、玉林院に椿を探す - 京で椿を楽しむセカンドライフ

2 大徳寺聚光院

  聚光院の銘椿として名高い「宗旦」と「曙」です。

3 大徳寺高桐院

4 大徳寺黄梅院

 「酒中花」が素晴らしい。

大徳寺・黄梅院の庭園に「擬雪」椿を見る - 京で椿を楽しむセカンドライフ

5 林丘寺

 真っ白な「白侘助」と、黒みがかった「黒侘助」のコントラストが鮮烈です。

6 大聖寺

 同志社大学烏丸通を挟んで向かい側にある、尼門跡筆頭寺院。ここも椿の名所です。非公開ですが、機会があれば、ぜひとも行きたいところの一つです。

 「玉兎」です。花芯が開かない姿も格別に麗しいですね。本当に見事な造形です。

7 二条城

8 平岡八幡宮

 社殿そばに、藪椿の巨木があり、案内掲示には、蕊が赤みを帯び、一般の藪椿とは異なる珍種と書かれています。今年は、開花時期に行けなかったのですが、つばき展でお目にかかりました。確かに、根元の方が、ほんのり赤く染まっていますね。

平岡八幡宮の藪椿を見上げる - 京で椿を楽しむセカンドライフ

9 長福寺

 ここにしかない椿が目白押しの椿の隠れた名所です。公開の機会がまずないので、事実上、つばき展がその一端をうかがい知る唯一の機会となっています。

10 法然院

 「花笠」です。優雅な色合いです。法然院を訪れた際には、紅色の勝った花が多かったのですが、やはり、白の多い花が、より、気品ある艶やかさを感じさせますね。

法然院の銘椿「五色散り椿」「貴椿」「花笠」を見る - 京で椿を楽しむセカンドライフ

11 霊鑑寺

霊鑑寺に銘椿を訪ねる - 京で椿を楽しむセカンドライフ

12 奥村邸

柊野の「五色八重散椿」 - 京で椿を楽しむセカンドライフ

13 市邸

 幻の椿といわれた「百合椿」を代々にわたり伝えてこられた、上賀茂神社の社家の市家。

 出展の椿は、この「百合椿」から生まれた品種の数々です。ほかにも、多くの珍しい椿を出展しておられました。

14 大豊神社

 「天目」です。我が家にも植えていますが、なかなか、このように美しく咲くまでには至りませんね。

椿で飾った「狛ねずみ」~大豊神社 - 京で椿を楽しむセカンドライフ

15 出展された椿あれこれ

 「抜筆」です。縦絞りが細かく入ります。草紙洗とも似ていますね。

 毛が抜けた古筆の筆痕になぞらえた命名のようです。椿の古典的な名前は、古めかしい感もありますが、長い文化と伝統を背景に、風雅や格式の高さを感じさせるものが多いですね。

 「緋縮緬」です。

 「紅流し」です。有名な東大寺の銘木で、原木は枯れてしまいましたが、武田薬用植物園に保存されており、無事、東大寺に「里帰り」できたそうです。

 「灌花絞 」です。「紅流し」とも似ていますね。

 「八朔絞」です。

 「風折」です。

 「雅」です。