横浜市鶴見区「宝蔵院」の源平五色椿

昨年の大晦日、「かながわの名木100選」に選定されている椿2本のうちの一つ、横浜市鶴見区にある宝蔵院の五色椿を訪れてきました。 JR鶴見駅西口から、横浜市営バスに乗り約13分、「宝蔵院前」で降車、500mほど歩くと、住宅に囲まれた高台に「宝蔵院」…

鎌倉の椿巡り⑨~杉本寺と浄妙寺

鶴岡八幡宮から金沢街道を東に1.5kmほどの、二階堂・浄明寺エリアも、多くの寺社、名所・旧跡に出会えます。鎌倉の椿巡りラストは、杉本寺と浄妙寺です。 1 古寺「杉本寺」 2 和と洋の浄妙寺 1 古寺「杉本寺」 「杉本寺」は、鎌倉で最も古いお寺で、創…

鎌倉の椿巡り⑧~建長寺と円覚寺

臨済宗建長寺派の大本山・建長寺は、誰もが知る鎌倉五山筆頭の禅寺で、建長3年(1251年)、北条時頼の招きにより、蘭渓道隆が開山しました。 北宋から元の時代の中国の建築様式を伝え、総門から法堂まで、主な伽藍が直線状に連続して並ぶ中国南宋五山と同様…

鎌倉の椿巡り⑦~化粧坂から、源氏山、葛原岡神社を経て浄智寺へ 

1 化粧坂 2 葛原岡神社のサザンカと椿 3 浄智寺 1 化粧坂 京の都への出入口は、「京の七口」として知られていますが、鎌倉にも同様に「鎌倉七口」と呼ばれる出入口があります。 鎌倉を囲む山の尾根を切り下げて造られた「切通」は、人馬や物資の流通ルー…

鎌倉の椿巡り⑥~海蔵寺

鎌倉・扇ケ谷の奥に位置する「海蔵寺」。 建長五年(1253年)、皇族初の鎌倉将軍となった宗尊親王が伽藍を再建したものですが、鎌倉幕府滅亡のときに兵火で焼け落ち、応永元年(1394年)に第二代鎌倉公方の足利氏満の命により、扇谷・上杉家ニ代目の上杉氏定…

鎌倉の椿巡り⑤~寿福寺の静かな石畳み

鎌倉駅から北鎌倉駅へJR横須賀線が走るエリアは、扇ヶ谷と呼ばれます。 この地は、もともと亀ヶ谷という名で、頼朝の父である義朝が屋敷を構えていました。 鎌倉に入った頼朝は、ここに館を建てて本拠としようとしましたが、すでに義朝の菩提を弔うお堂が…

鎌倉の椿巡り④~早朝の妙本寺

1 早朝の妙本寺 2 「常栄寺」(ぼたもち寺) 3 「大巧寺」の椿道 1 早朝の妙本寺 鎌倉での宿は、若宮大路に面したところでしたので、ほど近い「妙本寺」へ早朝の散歩に行ってきました。 若宮大路から「大巧寺」を通り、小町大路に出て、夷堂のある「本覚…

鎌倉の椿巡り③~瑞泉寺

鎌倉の西、紅葉ケ谷の奥深くにある「瑞泉寺」は、嘉暦(かりゃく)2年(1327年)に、夢窓疎石が開創し、その庭園は、鎌倉において唯一、鎌倉時代のものが現存するものとして知られています。 この寺もまた「花の寺」として、梅、桜、紫陽花、酔芙蓉、シュウ…

鎌倉の椿巡り②~宝戒寺の早咲き椿

鶴岡八幡宮の大鳥居の前を走る金沢街道を東に進み、小町大路に突き当たるところに宝戒寺はあります。 宝戒寺は、鎌倉幕府を倒した後醍醐天皇が、北条氏の菩提を弔うために、建武2年(1335年)に建立を足利尊氏に命じたものです。 もともとこの地は、北条義時…

鎌倉の椿巡り①〜安国論寺の白サザンカ

日蓮上人が残した著作の中でも、最もポピュラーなものが「立正安国論」でしょう。 JR鎌倉駅から南東の方角に約1kmほどのところにある「立正安国寺」は、その名の通り、日蓮上人がこの寺内の岩窟で「立正安国論」を書きあげた(文応元年(1260年))…

西賀茂・正伝寺にデヴィッド・ボウイを思い、神光院に八重サザンカを見る

京都を愛したデヴィッド・ボウイ。 彼がこの世を去ってから、8年になろうとしています。 俵屋旅館に泊まり、姉小路の画材店に立ち寄り、喫茶店で時間をつぶし、古川町商店街で八幡巻きを買い求める…。 京都のまちと暮らしになじんでいる様々なボウイの足跡…

鷹峯・光悦寺の紅葉と源光庵の山茶花

11月も下旬となると、朝夕の冷え込みが感じられるようになりました。紅葉も一気に進み、京都の各地で見頃を迎えました。 京都の西北にある鷹峯は、紙屋川の谷口に広がる段丘状の台地で、本阿弥光悦が一族を引き連れて移住した地として知られ、光悦ゆかりの…

紅葉の金蔵寺に五色椿を見つける

京都大原野、西山連山の小塩山深くにある金蔵寺は、紅葉の名所として知られています。 人里離れて、山中にポツンとあるお寺で、シーズン以外は観光で訪れる人は少ないのですが、山の木立に囲まれた古いお寺の雰囲気が好きな方で、健脚の方にとっては、おすす…

岩船寺の椿と当尾の石仏群を訪ねる

www.kyogurashi-neko.com 続編です。 海住山寺から山を下り、加茂の街並みを抜けて、再び西南の山中へと車を走らせ、しばらくすると、山あいに集落が散在する当尾地区に入り、ほどなく岩船寺へと到着します。 岩船寺は、胎内に天慶9年(946年)の銘を持…

海住山寺に五色椿と恭仁京の遠望を観る

およそ1300年前、京都府の南、奈良県との境に位置する木津川市には、3年ほどの短い期間ですが、恭仁京と呼ばれた都がありました。 時の聖武天皇は、740年に平城京を出て、745年にふたたび平城京に還るまで、恭仁京、難波宮、紫香楽宮と目まぐるし…

楊谷寺「柳谷観音」の花手水と五色八重椿

京都を囲む「三山」の西にある西山連峰は、愛宕山から嵐山、西京区大原野を経て、長岡京市へと連なります。 この大原野、乙訓地域にかけては、「西山三山」と言われる歴史ある名刹、「善峯寺」「粟生光明寺」「楊谷寺」が山中、山麓に分在しています。 長岡…

粟田神社の椿「明月」

豊臣秀吉が、京を外敵から防御し、また、鴨川の氾濫による水害から守るため、市街をぐるりと囲むように築いた「御土居」。 この御土居には、京と各地とを結ぶ主要な街道とが交差する場所に、いわゆる「京の七口」と呼ばれる出入口が開かれていました。 御土…

松江城の椿谷を訪れました

全国に残る12のお城の天守のうち、国宝指定されているのは、五つのお城のみ、姫路城、彦根城、松本城、犬山城、そしてこの松江城です。 この夏の出雲・松江旅により、五つのお城すべてを見ることができましたが、さすがに、いずれも個性のある名城です。な…

「玉作湯神社」の神木椿と「日速神社」の樹齢600年の大椿

玉造温泉は、1300年前、奈良時代に開かれたといわれる歴史の古い温泉です。 天平5年(733年)に編纂された「出雲国風土記」には、「一たび濯(すす)げば形容端正(かたちきらきら)しく、再び沐(ゆあみ)すれば万病悉(ことごと)く除(い)ゆ」と…

松江「八重垣神社」の連理玉椿と「阿太加夜神社」「揖屋神社」の椿を訪ねる

東海、近畿、中国地方に記録的な大雨をもたらした台風7号。襲来直前の土日に、松江と出雲を訪れてきたのですが、往路の特急「スーパー白兎」沿線の地域がこの台風の直撃を受け、大きな被害が出てしまいました。被災された方々に、お見舞い申し上げます。 歴…

上賀茂神社の酒中花、大田神社のカキツバタ

葵祭間近の5月上旬、上賀茂神社に「酒中花」を見てから社家町をそぞろ歩き、大田神社のカキツバタを見てまいりました。

梅干しの土用干し

祇園祭の宵山、山鉾巡行の熱気あふれる7月16、17日は、市内37.7℃と、お日様の照っている間は、出歩くのも憚られるような猛烈な暑さとなりましたが、梅干しにとっては、最高の日和となりました。 今年の土用の入りは、7月20日ということですが、…

松花堂庭園の椿を見る

八幡市は、石清水八幡宮の社叢の藪椿群や、常昌院の日光椿の巨木をはじめ、椿の名所、名木が多くあり、今回訪れた「松花堂庭園」も椿園を有し、見どころの一つとなっています。

金閣寺の胡蝶侘助

金閣寺方丈前庭には、後水尾天皇御手植えの銘木「胡蝶侘助」があります。由緒と樹齢で、大徳寺総見院の胡蝶侘助と並ぶ銘木ですが、総見院の旧幹が枯死してしまったので、金閣寺のものがより貴重な存在となっています。

太秦・法金剛院の紫陽花と黒椿の巨木

法金剛院は、JR花園駅の西、太秦・双ヶ岡の東南にある寺院です。 双ヶ岡は、京の市街地にぽっかりと浮かぶ浮島のような丘陵で、南東部に広がる太秦を拠点とした秦氏による古墳が多く築かれ、古の歴史を偲ばせる場所となっています。 平安時代には、周辺に貴…

山科「毘沙門堂」に椿を探す

「毘沙門堂」は、京都市山科区にある古刹で、「日光東照宮」のようなテイストのデザインと彩色の堂門、そして「毘沙門しだれ」と呼ばれる桜と、紅葉が映えるイロハモミジが美しい名所としても知られています。

鹿ケ谷・安楽寺のサツキ。カフェで「京唐子」を見る。

鹿ケ谷の安楽寺の客殿カフェスペースから見る「京唐子」

京都仙洞御所の藪椿

京都仙洞御所の庭園内の椿は、ほぼ紅い藪椿で統一されています。ポイントポイントに植えられている椿は、景色を引き立てる配置の妙を感じました。

「京都薬用植物園」のツバキ園を訪ねる

1 比叡の麓にある「京都薬用植物園」 2 「ツバキ園」の椿の数々 3 「ツバキ園」の沿革 4 「ナショナルコレクション」認定第1号 5 レトロでシックな「迎賓資料館」 1 比叡の麓にある「京都薬用植物園」 武田薬品工業株式会社の京都薬用植物園は、比叡山の山…

「常照皇寺」に名残りの藪椿を見る

常照皇寺は、京北を代表する名刹で、「常照皇寺藪椿」という、強く黒みを帯びた藪椿の名前の由来となるお寺でもあります。 4月末、すでに、桜も、椿もシーズンが終わり、いつもの静けさに戻った常照皇寺を訪れてきました。