新年明けましておめでとうございます。
2026年も、各所の椿を訪ね歩きたいと思います。
といいつつ、昨年の記事積み残し分からぼちぼちと始めます。

京都市左京区の修学院は、比叡山の西麓にあり、宅地化が進んだ今でも、山際に向かうと、修学院離宮、曼殊院門跡など風光明媚で別荘地的な雰囲気を味わえます。
観光にも人気のエリアで、桜、紅葉のシーズンは、多くの人が訪れますが、曼殊院のほど近くにある「鷺森神社」は、さほどポピュラーな存在ではありません。
私も初めて、昨年の秋に訪れたのですが、思った以上に、見事な紅葉を楽しませてもらいました。
参道のモミジ、サクラの巨木の連なる中に、大きな椿の木もありました。
1 圧巻の紅葉の参道


「鷺森神社」は、貞観年間(859~877)創建と伝えられ、神社の森に神の使いとされる鷺が群れ集っていたことからこの名付けがされたとのことです。修学院離宮の造営にあたって、元禄二年(1689)に、当地へと遷られ、修学院地域の守り神として崇敬されています。
参道は、西と北の2つがあり、250メートルにわたる西参道は、モミジとサクラの大木が両脇に立ち並び、なかなかの壮観です。1775年頃に、参道が整備されたとされており、その当時の樹々ではないかもしれませんが、大事に植え継がれてきたのでしょう。



人の手を加えて整えているというのではなく、大枝を広々と、また高く伸ばして、自然のままの雄大さ、迫力があり、いかにも産土神の宿りそうな樹々という感じがしました。両側に住家が並ぶ参道に、このような野趣ある樹々が見られるのも面白いですね。
「鷺森神社」には、京都市選定の「区民の誇りの木」が三本あります。
いずれも大樹で、参道のイロハモミジは、高さ10.0m 、幹周1.35m 、同じく、参道のヤマザクラは、高さ10.0m、幹周2.93mという偉容です。もう一つは、本殿前にあるスギで,高さ20.0m、幹周3.20mで、この樹が神社のご神木となっています。





モミジとサクラの、この2本の大木を中心に、大銀杏も加わって、参道を、空高くまで紅と黄色に彩ります。紅葉のピークは、前週だったかもしれませんが、まだまだ美しさが残る時期に訪れることができました。
2 参道に人知れず立つ大椿
そんな巨木たちの合間に目立たなくも存在していたのが椿の木。参道にあって、かなりの大きさなのに、そこにあると知らなければ見過ごしてしまいます。
どなたかのブログに、参道に椿の花が散る様子を記しておられたので、どこかにあるはずと何度か往復してようやく見つけることができました。幹周は80センチくらいですが、地面近くから四方に枝分かれし、7、8mの高さに元気よく育っています。この樹も、自然のままに大きくなっている、そんな姿をしています。




近所で門掃きされていた方にうかがうと、スタンダードな紅い藪椿のようでした。私が、「長く京都に住みながら、この神社を知りませんでしたが、いいところですね」といいますと、「知られてきたとはいえ、まだまだ穴場の場所だし、春の桜も見応えがありますよ」とおっしゃられていました。家の前のモミジが一番紅くて大好きだということでしたが、確かに、ひときわ真っ赤なモミジでした。お話しぶりからも、神社と樹々に、愛着と誇りをもっておられるのがよくわかりました。

境内には、犬を連れて散歩している方、乳母車を押しているお母さん、会話に花を咲かせている年配の方々と、近所の人たちの日常のままの姿があり、それも、観光化していないこの神社の魅力だと思います。



良縁、夫婦和合を授かる「八重垣」の名を持つ名石。